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2013年7月10日

【相続基礎知識8】ペンと紙があれば書ける遺言

前回までは、
  • だれが相続人になるか
  • 法定相続分
  • 何が相続財産になるのか
ということを説明してきました。

そして、今日からはテーマが変わって、『遺言』です。

あなたは、遺言を書いていますか?

わたしは手書きの遺言(自筆証書遺言)を書いていて、もう何度か書き直しました。

ぜひあなたにも遺言を書いてもらいたいと思っています。

では、遺言の話を始めましょう。


遺言は、愛する家族への最後の手紙!


4.遺言

『遺言』と聞くと、
“私には財産はないので関係ない” 
“まだ若い。もう少し年を取ってから考える”
などと思われる方は多いかもしれません。

「遺言」を書くことも生前の相続対策のひとつです。

財産が少ないと関係がないのは、相続対策ではなく、相続「税」対策です。
(相続税の増税が予定されていますので、今後は、これまでより相続「税」対策が必要になる方は増えるかもしれません。)

遺言は、体も頭も元気なうちでないと書くことができません。

遺言は、ご自身が亡くなった後の財産を引き継いでもらう人を決めたり、相続人以外の人に贈与(遺贈)したりすることができます。

遺言って、ただ財産を引き継いで欲しい人を決めるものと思っていませんか?
実は、ただ財産を引き継いでもらう人を決めるだけのものでもありません。
そのことは、おいおいわかっていただけると思います。

では、まずは、遺言の種類からご説明します。


(1)遺言の種類

遺言には、民法には次の7種類が定めてあります。

 ①自筆証書遺言
 ②公正証書遺言
 ③秘密証書遺言
 ④死亡危急者の遺言
 ⑤伝染病隔離者の遺言
 ⑥在船者の遺言
 ⑦船舶遭難者の遺言

このうち、④~⑦は、文字から想像がつくように特別な状況でも遺言ですので、
ここでは①~③について説明していきます。


①自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言の全文、日付と名前を自筆で書いて印鑑を押せばできあがります。

誰の目にも触れることなく、ペンと紙と印鑑さえあれば書ける手軽さがあります。

その反面、誰からもチェックされないので、法律で定められた要件に従っていないとせっかく書いた遺言も無効になってしまう可能性もあります

自筆証書遺言を書く場合は、必ず次の3つの要件を守って書きましょう。


<要件1:全文を自筆で書く>

遺言の文章はすべてご自身で手書きします。
パソコンで作成して印刷したものや、他人に書いてもらったものは無効となります。


<要件2:日付を自筆で書く>

日付は必ず「○年○月○日」と書きます。
○月吉日と書くと日付がはっきりしないので無効となります。

では、ここで問題です。

波平の死後、波平が書いた遺言が次の2通が出てきました。
さて、どちらの遺言が有効なのでしょうか?


  1. 平成22年1月1日に書いた「全財産をサザエに相続させる」という遺言
  2. 平成23年1月1日に書いた「全財産をカツオに相続させる」という遺言 


内容が矛盾する箇所については、日付が新しい方が優先されます

この例では、カツオが全財産を相続することになります。
(ただし、遺留分の問題は残ります。遺留分については、<相続基礎知識3>で少し触れています。覚えてますか?)

※このように、遺言を書きなおした場合は、古い遺言は処分しておくほうが良いと思います。
<要件3:名前を自筆で書いて、押印する>

署名は、戸籍のとおりに書くのが原則です。

印鑑は、必ずしも実印である必要はなく、認め印でも構いません

押印する場所に制限はありませんが、署名のすぐ横になされるのが通常でしょう。

自筆証書遺言は、封筒に入れることは要件ではありません。

ただ、封筒に入れて保管した方が相続人などから書き換えられたり、遺言を預かっていた人が他の相続人から「書き換えたのではないか」とあらぬ疑いをかけられたりする危険性は低くなるでしょう。

ちなみに、相続人が遺言を偽造したり隠したりすると、相続権を失うことになります。
このことは何と言ったでしょう?


「相続欠格」でしたね。忘れていた方は、<相続基礎知識3>をご覧ください。


なお、署名の横に押した印鑑で封印された遺言は、家庭裁判所で相続人などの立ち合いがなければ開封できません。
違反した者には5万円以下の過料が科されることがあります。
(「検認」については、後日ご説明します。)





<相続基礎知識>

さいごに...
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